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成人用肺炎球菌ワクチン接種への公費助成期間が始まります

2018/06/14

成人用肺炎球菌ワクチン接種への公費助成期間が始まります

横浜市では平成30年7月1日から、成人用肺炎球菌ワクチンの予防接種を一部負担(3,000円)で受けられる期間が始まります。助成の対象者は限られてますので、後ほど詳しく説明します。まずは、肺炎球菌ワクチンで予防できる病気について解説します。

このワクチンで予防できる肺炎球菌感染症とは、肺炎球菌という細菌によって引き起こされる病気です。この菌は、主に気道の分泌物に含まれています。そのため咳やくしゃみなどを通じて飛沫感染します。菌が体内に入って感染すると、特に高齢者や慢性疾患患者の場合は、重症化するリスクが高くなると言われています。

肺炎球菌感染症が原因の代表的な病気として肺炎がありますが、風邪と勘違いされやすく、悪化させやすい病気です。また、1度かかると慢性化しやすくなることから、予防接種をしないと肺炎にかかる確率は上がります。ちなみに肺炎は、風邪やインフルエンザなど身近な感染症をきっかけに発症することもあります。

肺炎球菌は90種類以上に分類されます。公費で摂取できる23価肺炎球菌ワクチンは、その全てを予防するものではありませんが、病気を引き起こしやすい23種類の菌の成分を含んでいるため、肺炎球菌による感染症の予防や感染した場合の重症化を防ぐことができます。

平成26年10月1日から、高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンが定期接種となりました。定期接種には年度ごとに対象の年齢が異なります。

平成30年4月1日から平成31年3月31日までは以下の方が対象です。

*対象者    *生年月日

65歳となる方 昭和28年4月2日生 ~ 昭和29年4月1日生
70歳となる方 昭和23年4月2日生 ~ 昭和24年4月1日生
75歳となる方 昭和18年4月2日生 ~ 昭和19年4月1日生
80歳となる方 昭和13年4月2日生 ~ 昭和14年4月1日生
85歳となる方 昭和8年4月2日生 ~ 昭和9年4月1日生
90歳となる方 昭和3年4月2日生 ~ 昭和4年4月1日生
95歳となる方 大正12年4月2日生 ~ 大正13年4月1日生
100歳となる方 大正7年4月2日生 ~ 大正8年4月1日生

また、自治体によっては、接種費用の助成を行っているところもあり、その補助の内容も各自治体によって異なります。横浜市では、上記に該当する年齢の方で横浜市内に住民登録があり、過去に一度も23価肺炎球菌ワクチンを受けたことがない方が一部負担(3000円)で接種を受けられます。また、無料(接種費用免除)で摂取できる方もいますので、詳しくは横浜市のホームページをご覧ください。当院でも肺炎球菌ワクチンの予防接種を受けることが可能ですので、検討している方はお気軽にお問い合わせください。

65歳以上になると一見すると元気な方でも、加齢によって免疫力が低下し、肺炎をはじめとするさまざまな病気にかかりやすくなるため、自分の体調に注意を向け、早めに予防することが必要です。バランスのいい食事や適度な運動、うがい、手洗いなど日常生活でも予防できることはたくさんありますが、予防接種もご自身のできることのひとつです。