2017/11/22
ノロウイルスにつきまして
11月も後半に入り寒さと乾燥が本格化してきました。
この季節になると例年下痢・嘔吐の患者さんが急激に増加します。
さて、本日は冬に起こる下痢・嘔吐の原因の多くを占めるノロウイルスについてお伝えいたします。
ノロウイルス(感染症)とは 発熱と痛みを伴う激しい下痢、嘔吐を起こす胃腸炎症状を発症させるウイルスです。
経験した人は分かると思いますが、ウイルスに感染し発症するとトイレから出られず、洗面器が手放せないなんてことになります。 現在のところ特効薬は無く、下痢嘔吐で失われた水分・ミネラルをスポーツドリンクや経口補水液などで補給をしながら安静にするのが治療法となります。
健康な大人であれば、服薬などはしなくても1~2日で症状は治まります。薬物療法をする場合は下痢止めを使わないことが望ましいとされていますので、整腸剤・吐き気止めなどを使用します。
ノロウイルスは感染力が強く、主に糞便・吐瀉物を介した経口感染や飛沫感染、ウイルスに汚染された二枚貝などから感染します。アルコール消毒で除去しにくいので、吐瀉物や汚物が付いてしまった衣類・タオル類は処分し、処分できないものや家具類・室内はノロ専門の消毒剤や次亜塩素酸ナトリウムで対処しましょう。
また、症状が治まってもノロウイルスが体内に残っているので、出社・登校は症状が治まってから1~2日は控え、3~4週間は手洗いうがいを普段よりもこまめに行ってください。